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日・米・欧・中・韓の特許庁が公表した「悪意の商標出願」事例

グローバル化する21世紀の世界

21世紀の世界的なキーワードとして第一に挙げられるのが「グローバリゼーション」という言葉です。これは、世界各国の国境線を超え、まずは「経済のグローバル化」を実現させ、並行して「ヒト・モノ・カネ」の自由な往来を実現させようという思想です。

 

まずはヨーロッパ各国が積極的に取り込み1993年に正式発足した「EU(欧州連合)」は2016年の段階で28カ国に達し、米国に対抗する一大経済圏として世界経済に大きな影響力を示しています。しかしながら、EUとして欧州の各国が経済的価値観を共有することのメリットは多大なものがある反面、近年には、移民・難民の流入による混乱が少なからず発生してきており、フランスやドイツなどで連続して起きた大規模なテロ事件とイギリスのEU離脱問題は「グローバル化社会」の負の側面を表すものとして、今後のEUのあり方が問われてきています。

グローバリゼーションに必要な知財の法的統一

「グローバル社会」の世界的な実現には、現在欧州で起きているさまざまな政治的な問題を解決することが求められますが、もともと「経済のグローバル化」という理念には、各国によって異なる貿易面での法律を改正し、不平等さを無くすことでお互いの経済発展を実現するというものでした。

 

そのためには、知的財産権(知財)にかかる取り決めを統一する必要があり、知財の国際的ルール作りの一貫として旧来の「ベルヌ条約」を発展させ締結されたのが、WIPO(世界知的所有権期間)によって1994年に締結された「TRIPS協定」です。この協定は、先進国と発展途上国との間に横たわる知財に対する思考と慣習の相違点を是正する目的も含まれており、「権利行使(エンフォースメント)」が条約に盛り込まれたことが特筆されます。

コピー商品解消に立ち上がった5ヵ国

知財に関わる条約は発行されたものの、比較的摸倣が容易な「商標」に関しては違法行為が後を絶ちません。特にその商標が付いているだけで売上が跳ね上がる有名ブランドの違法コピー商品に関しては各国も頭を悩ませています。そこで日本・米国・欧州・中国・韓国の5ヵ国(連合)の特許・商標庁で構成される「TM5」が、2017年5月に「悪意の商標出願事例集」を公表しました。

 

「TM5」は、先進各国間の商標権の保護を目的として2001年に日・米・欧が協力し合って発足した商標三丁体制を前身としており、その後、中・韓2国を加えて2011年に発足した商標5庁の期間です。

 

日・米・欧の三者としては、当時最も違法コピーが蔓延していたとされる中国と韓国を仲間とすることで、自国内にはびこる「知財の剽窃行為」が各国に及ぼす悪影響を一掃したいとの思惑もあったようです。

 

公表されたコピー商品は、「有名商標の文字の一部を代えただけ『タダ乗り商標』」、「他国で周知されている商標を第三者が出願したもの」、「取引先の商標を代理店が勝手に出願したもの」などが実物の画像とともにピックアップされています。中にはドイツの有名スポーツブランド「PUMA」を「KUMA」にしてキャラクター図案のピューマをクマに変更した日本のコピーブランドや、スイスの有名時計メーカー「ROLEX」をのロゴ文字を一文字だけ変えて「POLEX」とした韓国ブランドなどが挙げられています。

違法な商標出願に突き付けた「NO」

いずれもが、消費者が著名な商標と勘違いすることを前提として制作されたもので、これらを堂々と出願し「登録商標」として権利・独占化しようとするような反社会的なやり方には、はっきりと「NO」を突きつけた内容となっています。

 

今回、中・韓も合意の上で目に見える形で「悪意の商標出願事例集」が公表されたことは歴史的な意味を持っており、これを契機に「ブランドのコピーは重大な犯罪行為である」との認識が世界的に常識化することを望みたいものです。

 

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