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「カップヌードル」のパッケージデザインが位置商標に登録

2018年7月に、日清食品が「位置商標」を取得したことが報道され、食品業界のみならず産業界に大きな話題を提供することとなりました。商標に関するニュースが一般に知られるのは、主に訴訟関連や犯罪などの事案が多くを占めています。

 

今回のように一企業の商標登録自体がトピックになるのはまれであり、このことは食品会社と位置商標という組み合わせに意外性があったからだといえるでしょう。そこで今回は、日清食品が位置商標登録に至った経緯とその背景を追ってみましょう。

「位置商標」とは

このたび、日清食品が登録した「位置商標」は、2005年に「音」「色」「動き」「ホログラム」などと共に導入された新しい概念の商標です。

 

図形やデザインだけでは商標とならなくても、それが表記される「位置」によって識別性があると判断された商標のことです。位置商標を説明する実例としては、パソコンのキーボードのセンターの位置に配置された赤いボタン(トラックポイント)が挙げられます。

 

ただの赤いボタンでは「ありふれたデザイン」とされますが、キーボードの真ん中の位置にあることで識別性が認められます。ちなみに、同商標は米国で位置商標を取得しており、日本では未登録となっています。

 

音や色については各企業からの出願が相次いでいますが、位置商標は産業界においてもまだ認知度が低く、その有効性も未知数なせいか出願数はそれほど多くはないようです。

「カップヌードル」の「キャタピラ図案」

しかしながら、今回日清食品が登録した位置商標は、1971年の発売以来、世界初の「インスタントカップ麺商品」としてロングランヒットを続けている有名な「カップヌードル」のパッケージデザインであったことから、それを知った同業者の間からも驚きの声が挙ったようです。そのデザインとは、カップの上下にあしらわれている戦車の轍のような帯状の図案で、通称「キャタピラ」と呼ばれているおなじみのデザインです。

 

同社ウェブサイトによると、この「キャタピラ」は洋皿をモチーフに当時の有名デザイナーが手がけたもので、日清食品としては大ヒット商品を象徴するデザインとして格別の思い入れがある図案とのことで、今後同社の許諾なくして他社はカップ麺商品にこのキャタピラ図案は使用できないことになります。

 

さらに同社は、今回の位置商標登録を「ロゴやブランド名のない"のっぺらぼう"でも「カップヌードル」と認識できます!」とサイトに告知しており、これが同社のブランド・販売戦略の上で大きな成果であったことを自負しています。

 

アジア諸国をはじめ各国でも販売されている世界的なヒット商品だけに、キャタピラ図案のみを模倣したコピー商品も多く流通していることから、日清食品は日本での位置商標取得を皮切りに、各国でもこのデザインが同社オリジナルであることを主張していくと考えられます。

消費者アンケートで認知度を立証

ただし、ここまでに至る道のりは決して平坦なものではなかったようです。というのも、日清食品はこの「キャタピラ図案」の位置商標出願を一度特許庁から拒絶査定されていたからです。

 

同社は、「キャタピラ図案」のみで消費者が同社商品と認識できる事実を立証するために、ある民間コンサルティング会社に大規模な消費者アンケートを依頼し、その調査結果を記載した報告書が今回の位置商標査定という朗報に結びついたといわれています。

 

すなわち、"のっぺらぼう"のカップに「キャタピラ図案」だけでも、その中身がカップヌードルであることを、多くの消費者は認識できることが証明されたというわけです。

 

今回の事案により、食品のような大量消費材の世界においても、位置商標の重要性が高まってくると思われます。近い将来、位置商標登録は当たり前という時代が到来するかもしれません。

 

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