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経済新興国をめぐる「知財エンフォースメント」について

「国際経済のグローバル化」が叫ばれて久しい現代、サミット参加国に次いで今後の国際経済動向の鍵を握るのではないかといわれているのが、ASEAN(東南アジア諸国連合)・BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)などのいわゆる「経済新興国」といわれています。

 

国際経済といえば為替レートや金融システムなどの諸問題が話題にのぼりますが、近年は知的財産権(知財)をめぐる問題が顕在化していることから、特許や商標など国ごとに異なる法制度や法解釈について、各国間で意見をまとめようという動きが出てきています。

 

今回は、経済新興国をめぐる「知財エンフォースメント」について語ってみましょう。

トラブル解消に向けての「知財エンフォースメント」

近年、日本では中国との「知財トラブル」に悩まされ続けています。特許をはじめ意匠や商標など、問題化する件数が桁違いに多く、あまりにも急激に経済発展した新興国と、長年培ってきた「知財先進国」との軋轢は、日本のみならず世界中で起きており、これからの国際的課題として、知財のトラブルを無くすことが急務とされています。

 

日本では、経済産業省が数年前から「知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業」を主催しており、同事業においては「新興国における知財エンフォースメント円滑化の方向性に関する調査」などを行っています。「エンフォースメント」とは直訳すると「法執行」となりますが、産業界では「規約や取り決めを遵守させること」という意味で使われています。

コピー商品・海賊版が蔓延する経済的背景

一般に、コピー商品や海賊版など知財に関する違法行為や摸倣・剽窃など違法まがいの行為については、窃盗などの犯罪に比較して、発展途上国ほど罪悪感が希薄だといわれています。さらに、経済が発展する段階で通常の刑事犯罪が減少するのに反比例して、知財犯罪の方は増加する傾向にあります。

 

すなわち、知財は経済の発展とともにその必要性が増すのに対し、まだ知財を他の財産と同様に扱うという意識が国民全体に浸透していない新興経済国では必ずといってよいほど起きるのが知財に関する違法行為や犯罪です。「カネやモノを盗むよりはまし」とばかりにコピー商品や海賊版で稼ごうという輩が湧いてくるという構造になっているわけです。

 

ただ、自分の行為が違法だと認識しているのならまだいい方で、多くの場合が罪の意識がなく、発覚しても「どこが悪い?」と開き直り、次はさらに巧妙な手口を用いて犯罪を繰り返すという負の連鎖現象に歯止めがかからないのが深刻な現実です。

「日中知財エンフォースメント」共同セミナー開催

日本においても、高度成長期には各地でさまざまな知財トラブルが発生しており、過去に実例を参考に、経産省が中心となって冒頭に挙げた経済新興国への知財トラブルを防ぐための方策を実行しているのです。なお、中国に対しては日中二国の政府間では知財トラブルを解決しようという気運は高まってきており、日本の経済産業省と日本貿易振興機構(JETRO)が中国商務部と共催で「日中知財エンフォースメント」の共同セミナーが2018年12月14日に開催されました。

 

同セミナーでは、今回初めて中国の政府機関が開催の一翼を担うだけでなく、セミナーが一般公開されたことも画期的でした。日本としては、中国の政府機関が本気になって「知財エンフォースメント」を推進する意欲があるのなら、日本が有する知財ノウハウを惜しみなく提供すると公言しています。

 

また中国政府側も、知財に関する国際的コンセンサスなくして欧米日の先進国と真の意味で肩を並べることはできないという認識を強く持っており、特に今回のセミナーで講師を務めた最高裁判所事務総局行政局第一課長が講演した「知財関連訴訟の現状」と、各種統計資料には大いに関心を深めたとのことです。すでに経済規模では米国に次ぐ世界第2位の地位を占めている中国だけに、BRICsの中心国として、今後は「知財エンフォースメント」の確立における模範国に脱皮することを期待したいものです。

 

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