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「富士山茶」を地域団体商標に―地元茶業組合の強い意気込み

地域団体商標を目指す富士山茶のイメージ

地域団体商標制度がスタートしてすでに10年以上が経過しました。これまでで全国各地の名産品・特選物が多数登録されています。一般にはなじみが浅い同制度ではありますが、2018年からは「地域団体商標マーク」が導入されたことで普及拡大が期待されています。

 

そして、地域活性化の願いを込めた出願が各地域で相次いでいますが、日本茶の本場・静岡では「富士山茶」をめぐって、地元でのユニークな動きが注目されています。その実態を見てみましょう。

名産・特産が豊富にある静岡県

日本でも有数の「お茶どころ」として高名な地域が静岡県です。数々の観光スポットがある静岡県では下記の地域団体商標がすでに登録されており、観光客誘致と地域名産品などの全国普及のための一翼を担っています。

 

食品類・・・「掛川茶」「遠州灘天然とらふぐ」「駿河湾桜えび」「静岡茶」「沼津ひもの」「浜名湖うなぎ」

食品以外・・・「熱海温泉」「伊東温泉」「駿河漆器」

 

上記の商品やサービスは、登録以前でも有名だったものもありますが、登録によって広く知られるようになったものもあります。これらの商標を地元が独占できる権利を得ることにより、模倣品やコピー商品の流通を阻止する効果があるので、地元ではこれからも次々に地域ブランドを地域団体商標とする準備を進めています。

「東富士茶業組合」から「富士山茶業組合」へ

地域ブランドの普及計画を、より効果的・効率的に推進するために、静岡県御殿場市の製茶組合である「東富士茶業組合」が、組合名を「富士山茶業組合」へ改称することを2018年3月に公表し、大きな話題となりました。

 

同組合は1914年発足時の名称は「駿東郡茶業組合」で、1946年に地域拡張で「北駿茶業組合」に改称され、さらに事業拡大に伴い1956年には現在の組合名となっています。つまり発足から実に100年余におよぶ長い歴史を有する事業組合であり、2度の改名は地域や事業の拡張・拡大によるもので、誰もが納得するものでした。

 

ところが今回の改称は、地域団体商標の登録を目的とした団体名改称ということで、周辺では「かなり思い切った方策」と驚きの声も挙がったようです。

 

組合内部では反対意見もあったようですが、組合幹部は今回の改称について「今後『富士山茶』を日本のみならず世界的ブランドへと発展させるためには、世界的に知名度の高い「富士山」の名称を入れた団体名にして活動することが最も効果的」と述べ、改称後の第一段階の目標を地域団体商標の登録と定めています。

 

「富士山茶」が世界に進出するには、まず日本で「静岡茶」に負けないくらいのブランド力を持つことが重要であり、そのためには地域団体商標の登録は必要不可欠であるという、同団体の強い意気込みがひしひしと伝わってくる改称理由です。

 

それと、これは公表されてはいませんが、地域団体商標では、出願した団体自体も審査対象となるだけに、団体名を商標と同じにして商標と団体名との親和性を高めることで、「富士山茶」の商標権を付与するに足りる妥当性を主張する目的があったものと推察されます。

鹿児島県との熾烈な生産量の首位争い

最新(2016年)の統計によれば、日本茶の茶葉生産量の都道府県別ランキングでは、静岡県が141,500tでトップの座についていますが、2位の鹿児島県が120,700tなので、その差わずか20,800tと際どい首位争いとなってきています。

 

ちなみに、3位の三重県はわずか30,500tで、静岡・鹿児島の両県で日本の緑茶シェアの7割以上を占めていることになります。静岡県勢としては、今回の「富士山茶」の知名度アップによって、鹿児島県勢の猛泊を一気に振り切りたいとの思いがあるようです。まさに日本・お茶どころの名誉をかけた作戦といえるかもしれません。

 

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