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特許庁と九州経済産業局共催の「九州地域ブランド総選挙」が開催

商標法改正によって2006年から出願受付が開始された「地域団体商標」も、制度発足から10年以上が経過して、日本各地からの出願・登録の数も増加傾向にあります。当初は成功が危ぶまれたこともあった同制度ですが、近年はようやく全国の認知度が高まってきており、商標登録によって地元名産物の普及拡大に貢献してきているようです。

 

そして2018年3月には、特許庁と九州経済産業局との共催による「九州地域ブランド総選挙」が開催され、九州地方では大きな盛り上がりを見せました。今回はこのイベントが開催されることとなった経緯と背景について掘り下げてみましょう。

「地域団体商標」を喚起させる一大イベント

「総選挙」とは本来衆議院議員を選ぶ国政選挙を指す言葉です。ところが、数年前に人気女性アイドルグループ「AKB」などが所属する芸能プロダクションが、グループの人気投票イベントを「AKB総選挙」と銘打って派手に宣伝し、これにマスコミが乗っかる形で一気に広まりました。

 

今や「総選挙」といえば商品プロモーションとして開催される人気投票の一種になった感さえあります。そしてこのたび、なんと特許庁と九州経済産業局が共催団体となって「九州地域ブランド総選挙」という一大イベントが2018年3月に開催されました。

 

「地域団体商標」は2017年11月に公表された統計では全国で619件が登録されています。しかしながら、九州地方に限れば81件と全体数の13%です。同制度の登録によって町おこしに成功した地域もありますが、今後ともさらに登録件数を伸ばし九州全域の地域活性化に結びつけるには「地域団体商標制度」を有効に活用して各地の人々に同制度の存在と意義を啓発する必要があります。

 

今回の「九州地域ブランド総選挙」はこの理念を具現化させる第一歩として実現しました。

2ステージ方式のコンテスト

イベントの内容は、まず第1ステージが、九州各県の大学生グループが地元の地域団体商標権利者に取材し、今後の新商品展開とビジネスに関するアイディアをインスタグラムで発信します。そして、その内容とインスタグラムでの反響数(「いいね!」の数など)をもとに審査し、支持の多かった10チームが第2ステージに進むというシステムになっています。

 

第2ステージは、2018年3月9日に大分県大分市で一般公開型イベントとして開催され、第1ステージを勝ち上がった大学生10チームが聴衆を前にしたプレゼン方式での発表会が行われました。プレゼンの結果、下記のチームが表彰されています。なお、最終審査では以下のチームがそれぞれの賞を獲得し表彰されています。

白熱した学生グループのプレゼン
最優秀賞 九州大学「原鶴温泉チーム」・・・総合得点トップ
ベストブランドストーリー賞 熊本大学「小国杉チーム」
ベストビジュアル賞 九州大学「久留米絣チーム」、大分大学「中津からあげチーム」・・・最優秀映像
ベストビジネスプラン賞 佐賀大学「小城羊羹」・・・最優秀ビジネスプラン
ベスト「いいね!」賞 長崎国際大学「九十九島かきチーム」・・・SNSでの最多「いいね!」
ベストプレゼン賞 大分大学「中津からあげチーム」・・・会場での一般来場者による最多得票

 

表彰式では、「小国杉製の表彰状」と「唐津焼製のトロフィー」が授与されるという粋な演出があり、会場は大いに盛り上がり大成功の内に閉幕となりました。

 

今回のイベントは、大学生が中心となって、地元の名産品を取材しSNSを利用して一般消費者に広くアピールし、最後に大会場でプレゼン決戦に挑むという斬新な企画でしたが、「地域団体商標」の広報活動としては過去にないほどの効果があったと思われます。

 

このような一見先鋭的とも思えるイベントに特許庁と九州経済産業局が賛同し共催したことは大きな意義があり、今後九州以外の地域が後に続くことを期待したいものです。

 

 

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