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プロスポーツと商標との関係

プロスポーツと商標の関係性

プロスポーツといえば、かつては野球か大相撲しかなかった時代から考えると、サッカー・テニス・バレー・ゴルフ・バスケット・フィギュアなどなど、今や多種多様な競技が多くのファンを惹きつけています。

 

まさにプロスポーツ全盛期ともいえる現代、プロスポーツもまた興行や関連グッズ販売などのビジネス的側面も強くなってきています。そこで今回は、日本におけるプロスポーツと商標との関連性について追求してみましょう。

グッズ販売を当て込んだプロモーション

プロスポーツと商標と聞いて、まず思い浮かぶのは「チーム名称とニックネーム」それに「マスコットキャラクター」です。日本におけるプロスポーツの草分け的存在である「プロ野球」では、古くからチームの名称やニックネームとそのロゴマークの商業性に着目し、それらを商標登録して権利保護に務めていました。とはいっても戦前は排他的独占権を確保するための登録という側面が強く、明確にビジネス利用するようになったのは戦後の1960年代以降からのようです。

 

近年ではチームのロゴマークやマスコットキャラを付けたグッズの売上は企業としての球団の大きな財源となっており、最近は期間限定として正規とは異なるロゴのチーム名をあしらった特別ユニフォームや帽子を使う傾向が見られます。「贔屓チームのグッズなら何でも欲しい」というファン心理をうまく突いたプロモーションともいえるでしょう。

 

野球関連のグッズに限らず、おもちゃや菓子・日用品などチームが所有する商標を付けた商品は多岐にわたっており、球団には1個売れるごとに規程のライセンス料が支払われるので、その収益目当てなのか、毎年のようにユニフォームやチームロゴを変えているチームさえあるほどです。

Jリーグ各チーム名の命名事情

今やプロ野球をしのぐ人気を誇るプロスポーツがサッカーのJリーグです。1993年に10チームで発足したJリーグは、2018年で25周年を迎えチームの数もJ1で18を数え、J2からJ3までの下部チームまで含めると全国に57ものクラブが散在するという隆盛ぶりです。

 

Jリーグは地域密着型のプロスポーツ組織を目指しており、チーム名も地元に由来したものが少なくありません。鹿島神宮の神鹿に由来し鹿の枝角を意味する「鹿島アントラーズ」、地元の戦国大名・毛利元就にちなみ「三本の矢」を意味する「サンフレッチェ広島」、「北海道人」を意味する「道産子」のアナグラム表記である「コンサドーレ札幌」、「阿蘇山」をもじった「ロアッソ熊本」などが有名です。

 

チームの誕生時には「地元由来もいいけれど、もっと強うそうなネーミングを」というサポーターの声も挙がったようです。しかし実はチーム名称を商標登録するにあたり、勇ましさを連想する猛獣などのネーミングはすでに登録商標として押さえられており、まだ誰も商標登録していない新しいネーミングにする必要性があったのです。

 

同じ理由で静岡県藤枝市の「藤枝ブルックス」が本拠地を福岡に変更してJリーグに参入する際、「ブルックス」の呼称がある紳士服メーカーの商標登録となっていたことが判明し、スペイン語で「ススメバチ」を意味する「アビスパ福岡」に改称したという逸話が残っています。チーム・ロゴが入ったユニフォームを販売する際に商標の商品区分が重なることを回避したともいわれています。登録商標がネックとなって改名に至った実例といえるでしょう。

商標のオープン化による地域貢献

どちらかというと親会社の企業色が強い傾向があるプロ野球に比較して、「地域密着型プロスポーツクラブ」を標榜するサッカーのJリーグだけに、チームの商標に関しても、地元エリアの企業であればチームのロゴとマスコットキャラを無償で使用を許諾するなど柔軟な対応で臨んでいることで知られています。

 

末永く地元での人気が続くようにとあえて商標権をオープンにするという試みは斬新であり、とかく儲け主義に走りがちなプロスポーツ業界の新しい形の社会貢献として注目を浴びました。今では、一部のプロ野球チームもこの方式を取り入れています。プロスポーツチームの登録商標は市民共用の知的財産であるとの認識に基づく、成熟した社会のあり方を示す好例といってよいでしょう。

 

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