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日本の「ウルトラマン」を中国が「奥徳曼」で商標登録

近年、日本では知的財産権をめぐって「国際摩擦」が起きています。とはいっても、その大半が中華人民共和国によるもので、ここ最近日本の有名な地名やブランドを中国国内で商標出願するという事案が多発しているのです。

 

そしてまた今度は世界的に有名な日本の特撮キャラクター「ウルトラマン」にそっくりな主人公が登場する映画が公開され、同時に中国語のウルトラマンが商標出願され、大きな話題となりました。今回は、その背景について探ってみましょう。

ニセ・ウルトラマンの商標出願と映画公開

中国企業による日本の著作物侵害問題は数年前から起きていますが、一向に沈静化するどころか、最近はその傍若無人ぶりに一層拍車がかかりつつあります。

 

2017年7月に中国で制作発表された「鋼鐵飛龍之再見奧特曼」には、真似されることに慣れた日本人にとっても驚くべき内容でした。タイトルの中国語を直訳すると「ドラゴンフォース・さようならウルトラマン」となり「奧特曼」という漢字3文字を中国式に発音すると「ウルトラマン」になるのです。

 

これまで、日本のマンガやアニメ・ゆるキャラなどを漢字で表記した商標が中国で登録されるという事案が相次いでいましたが、今回の「ウルトラマン=奧特曼」は単に呼称だけでなく映画の中にウルトラマンそっくりのキャラクターが登場する内容となっていることに二重の意味での驚きの声が上がったのです。

円谷プロが抗議するも中国国内で封切り

商標だけならまだしも、一般に公開される映画作品自体が商標権利者であり著作権者でもある日本の「円谷プロダクション」には無断で制作され、しかもこれを中国国内のマスコミに向けて堂々と発表するという厚かましさには驚きを通り越してただあきれるばかりという感想を抱いた日本人も多かったことでしょう。

 

しかも、この映画はフルCG作品ですが、制作発表イベントでは、日本の実写スタイルそのままに人間が気ぐるみを着用した実物の「奧特曼」が登場して中国のタレントとパフォーマンスを演じました。

 

まるで中国製ウルトラマンの正当性を主張するかのような日本人の感情を逆なでするような内容で、このときの動画は今でも動画サイトで閲覧可能です。これを知った円谷プロは直ぐに中国の裁判所に映画上映の中止させるよう提訴しましたが、その甲斐もなく同年10月から11月までの期間、映画は中国本土で上映されてしまいました。

中国では悪役となった「ニセ・ウルトラマン」

円谷プロは中国の映画制作会社が本家オリジナルのプロダクションの訴えを無視して映画上映が強行されたことを重く見て、翌年2018年2月に改めて裁判所に提訴し3月に訴状が受理され、これから審理に入るとのことです。

 

さてこの「奧特曼」ですが、本家のウルトラマンに似せてはいるものの、あごが尖った奇妙な顔つきで日本人から見ればお世辞にも「カッコいい」とは言えない代物です。おまけにこの「奧特曼」、なんと映画では正義の味方に敵対する悪役キャラクターとなっているのです。

 

おそらく中国の制作者側としては「日本のウルトラマンとは似ておらず識別性は明確」との弁明ができるギリギリのデザインとキャラクター設定を彼らなりに考えたのでしょう。常識的に考えれば、こういう詭弁が通るとは思えませんが、同制作会社は「奧特曼」を悪役にすることで「これはパロディ」と抗議を反らす算段だったのかもしれません。

商標と著作権の二重違反

今回の事案では「ウルトラマン」の発音を中国語の漢字に置き換えただけの商標違反行為と同時に、オリジナルに似せたキャラクターが出演する映画を一般公開して利益を上げるという著作権違反行為を犯しており、二重の意味で悪質です。

 

そしてなにより、オリジナルの「ウルトラマン」を愚弄するような映画が公開されてしまったことは、世界中の特撮ファンに対しても大きな失望を与えてしまいました。本来、ファンに夢を与えるべき特撮SF作品の世界に、このような非常識な代物を堂々と公開してしまう現在の中国企業の倫理性に対し、少なくとも中国の司法には厳しく指弾する姿勢を期待したいものです。

 

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