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商標法における「審判」の内容と役割

特許・意匠・商標などのいわゆる「産業財産権」は、通商産業省の外局である「特許庁」の所轄事項です。特許庁の審査官には、通常の書面審査業務とは別に関係者から申請される申立を審議する「審判」という、裁判の判事に相当する職務があります。

 

一般にはあまり知られていない「審判」という制度について、登録商標に絞って紹介しましょう。

商標権が発生するまでの「出願・審査・査定・登録」

商標権を取得するには、通商産業省管轄の「特許庁」に出願することからスタートします。出願された商標は特許庁の審査官による審査が実施され、商標権の価値ありとされたものに対し「許諾査定」が、それ以外は「拒絶査定」が出願者に通達されます。

 

ただしこの段階ではまだ権利は発生せず、出願者が登録手続を行い、特許庁に登録することによって初めて「登録商標」という権利を主張できるわけです。すなわち、出願から審査・査定・登録に至るまで、ちょうど高校や大学の入学試験のようなシステムになっていると考えてよいでしょう。

 

特許や商標などは国民の共有財産であり、権利者には相応の権利を付与するというのが「産業財産権」が法制化された最大の意義でもあります。多大な利益を得る可能性がある権利だけに、行政当局による厳格な審査と権利内容を国民に公表する登録制度がとられているのです。

 

ちなみに日本語で「登録商標」というと固いイメージがあり、英語の「トレードマーク」の方が一般になじみが深い言葉となっています。

一般の裁判制度に似た「審判・審決」制度

もし、出願した商標が拒絶査定を受けて、特許庁の査定に異議がある場合には、不服申立ができる制度が設けられており、これを受けて特許庁が再度審査を実施するのが「審判」で、下された結果を「審決」と呼びます。単語の印象通り、この「審判」は一般の裁判で判事が下す「審理・判決」に似ています。

 

「審判」には拒絶査定を受けた出願者が申し立てる「拒絶査定不服審判」と、出願種類の補正に下された却下処分に対する「補正却下不服審判」とがあり、これらは特許庁が下した査定結果への審判であることから「査定系審判」と呼称されています。

 

すでに登録された商標について、その商標が登録されることで損害を受ける可能性のある第三者が登録の取消しを申し立てて審査されるのが「登録無効審判」で、「当事者系審判」と呼称されています。

 

すなわち、一度登録された商標であっても、利害関係を有する第三者の申立てが通り「登録無効」の審決が出れば、商標登録自体がなかったことになる可能性もあるというわけで、一般の裁判でいうと控訴審における「逆転判決」に相当します。少し前に、中国企業に地名を商標登録された日本の行政当局が登録異議申し立てをした、という事案もありました。

多種多様な「審判制度」

「当事者系審判」では、3年以上使用されていない登録商標に対して「不使用取消審判」が請できます。商標とは権利者がその商標を使用するために登録されていることから、長期間不使用の商標は、申立てにより権利を取り消される可能性があるわけです。

 

さらに、当事者系審判には商標権の不正使用を防ぐため

 

  • 「商標権者の不正使用による取消審判」
  • 「使用権者の不正使用による取消審判」
  • 「代理人等の不当登録による取消審判」

 

があり、いずれも取消審決が下れば商標権は消失することとなります。なお、これら「取消審判」は、登録から5年以内に請求することと定められています。

 

上記の「査定系審判」と「当事者審判」の他にも、登録商標に対し異議を申し立てる「登録異議申立」制度があります。「登録無効審判」と実質的に同じ審判となりますが、「登録無効審判」のように、利害関係のある第三者に限らず誰でも申請できる点が異なります。なお、申請に関しては登録商標の公報発行から2ヵ月以内までが期限となっています。

 

この他には、商標権の効力を確認する目的の「判定」制度があります。「自己または他者への権利侵害となっているか否かを特許庁に判断を委ねる」という、「永久権」とも俗称される登録商標ならではの独特の制度といってよいでしょう。なお、一度下された「判定」に対して再度「不服申立」を申請することはできない決まりとなっています。

 

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